【出版作品紹介】御曹司と偽装結婚はじめます!

ナイトランタン関連サイト登録作者:佐倉伊織さんの書籍の紹介です。

・作品名 御曹司と偽装結婚はじめます!
・作者名 佐倉伊織
・イラストレータ 駒宮十
・発売日 2016年12月10日
・販売価格 691円(税込)
・購入方法 全国書店、Web書店等
・出版社 スターツ出版
・レーベル ベリーズ文庫
・ISBN 9784813701811

・内容
子猫を助けるため道路に飛び出した雛子。
間一髪で救ってくれたのは、超絶イケメン医師の卓だった。

親切な彼の自宅で傷の手当てを受けていると、訪れてきた彼の部下に “婚約者”として紹介されてしまった!
初対面なのに一体どういうこと――!?

ワケあって強引に始まった、大病院の御曹司との“偽装”結婚生活。
まるで本当の妻のように、愛情たっぷりに包み込まれ、突然キスまで奪われて…!

・その他伝えたい事
全編書き下ろし作品になります。

かわいい子猫とともに、じれったくて不器用で……でもまっすぐな純愛をお楽しみいただけると幸いです。

公式ミニ企画「姫初め2017」開催のお知らせ

いつも小説家になろうグループをご利用頂きましてありがとうございます。

昨年に引き続き、今年もミニ企画「姫初め2017」を開催いたします。
「ミニ企画」という事で、どなたでも気軽に参加できる内容になっております。

今年は「ミッドナイトノベルズ」でも企画参加が可能となりましたので、
是非奮ってご参加ください!


以下が参加規定となります。

■参加作品規定

テーマ:姫初め

ジャンル:テーマに沿っていれば問わない

種別:問わない

文字数:問わない

キーワード:姫初め2017
      ※指定キーワードの数字部分「2017」は必ず半角で入力してください。

投稿日時:2017年 1月5日 ~ 2017年 1月19日

投稿数:無制限。一人複数投稿可。

その他:未発表作品であること。オリジナル作品であること。
    連載中の作品で本企画に参加したい場合は、該当話のタイトルに「【姫初め2017】」と記載してください。

以上となります。
今後とも小説家になろうグループを宜しくお願いいたします。

姫初め2017

【出版作品紹介】私のホワイトライオン

ナイトランタン関連サイト登録作者:友野紅子さんの書籍の紹介です。

・作品名 私のホワイトライオン
・作者名 友野紅子
・イラストレータ 三浦ひらく
・発売日 2016年12月1日
・販売価格 1,296円(税込)
・購入方法 全国書店、ネット書店
・出版社 一迅社
・レーベル メリッサ
・ISBN 9784758048941

・内容
現代からセルディ皇国に異世界トリップしてしまった結城智恵理は神聖騎士団団長のラディスに拾われ、同居することに。でも、ラディスは彼女を少年だと誤解していて―。
異世界で素敵な旦那様と一緒になるまでの出来レースのお話。

・その他伝えたい事
三浦ひらく先生の可愛らしいイラストと一緒に、ユーキとラディスさんの世界を再び味わっていただければ幸いです。

【出版作品紹介】私のホワイトライオン

【出版作品紹介】ヴァンパイア・ナイト 愛蜜の牙は生贄の乙女を愛でる

ナイトランタン関連サイト登録作者:桐野りのさんの電子書籍の紹介です。

・作品名 ヴァンパイア・ナイト 愛蜜の牙は生贄の乙女を愛でる
・作者名 桐野りの
・イラストレータ 純友良幸
・発売日 2016年11月
・販売価格 490円(税込)
・購入方法 amazonKindleなど電子書籍配信サイトなどでお求めください。
・出版社 KADOKAWA / エンターブレインDMG
・レーベル eロマンス文庫

・内容
ドSなヴァンパイア × 魅入られあらがう美女。

「俺以外の男の前でこんなに乱れて……あとでたっぷりとお仕置きしてやる」
「……いつまでもあなたの玩具にはならないわ」
恋うる相手はヴァンパイア。人間をエサとしか思わない男……。恐怖はいつしか愛に快楽へと変わっていく。
『夢遊病』という悩みを抱えていた田中瑞穂は、原因を探るため受診した病院で、驚くほど美しく若い院長・伊集院彰と出会う。瑞穂を診察する彼は、瑞穂が恐れ、夢遊病の原因ともなっていたヴァンパイアだった!
衝撃の出会いを経て、ヴァンパイア伊集院彰の恋人となった瑞穂だったが、かつて昔、彰が血を得るために人を殺したのではないかという疑念が消えぬまま……。
そんなとき、あるパーティでモデルの宝田薫に出会い「あなたからは血の匂いがする」とささやかれ……。

・その他伝えたい事
ヴァンパイアナイトの続編ですが、本作から読み始めても楽しめるようになっています。
ぜひ、サンプルをお試しください。

【出版作品紹介】素直になれない女王様~期限付きの恋人~

ナイトランタン関連サイト登録作者:桐野りのさんの電子書籍の紹介です。

・作品名 素直になれない女王様~期限付きの恋人~
・作者名 桐野りの
・イラストレータ 繭果あこ
・発売日 2016年11月
・販売価格 432円(税込)
・購入方法 amazonKindleなど電子書籍配信サイトなどでお求めください。
・出版社 夢中文庫
・レーベル 夢中文庫クリスタル

・内容

『氷の女王』と呼ばれるファッション誌編集長、姫川麗華は秘書の烏谷真也が大の苦手。事あるごとに口説いてくる軽いところが嫌なのだ。ところがある時、麗華は烏谷と1週間限定の恋人契約を結んでしまう。「1週間、俺を見ていてください」そう言って突然麗華を押し倒す烏谷。大人の余裕で期間限定の恋を楽しむつもりが、あっけなく動揺させられて麗華はたちまち逃げ腰に。(彼は確かに魅力的。でも遊び人はまっぴらなの!)どんなに逃げても追ってくる烏谷に困り果てていた時、助け舟が現れた……!プライドを持って働く大人の女性も、恋の前にはただの悩める乙女に変わる。契約切れの朝2人の間に生まれたものは…?ロマンティックオフィスラブ

・その他伝えたい事
サンプル

★『素直になれない女王様』 桐野りの
 
◆一話
 
 九月のある朝、ファッション誌「プリンセスリバー」編集室では、新年号の編集会議が行われていた。
 二十七歳の若き女編集長、姫川麗華《ひめかわれいか》は、会議の時だけつけてくる黒縁眼鏡をくい、とあげ、鋭い目でスタッフを見回した。
「さっきからずっとセンス悪い服ばっかり。特にこのシャツドレス、一体誰が用意したの?」
 明らかに不機嫌とわかる暗い声のトーンである。スタッフたちの間に動揺したような雰囲気が流れ、衣装を身に付け、ポーズをとっていた若いモデルたちも、一斉に不安そうな表情になる。
「僕です。姫川編集長。ヨージーデザインの新作です」
 コーディネーターがひきつった顔で片手をあげた。
「襟の形が古すぎるわ。色も暗いしこれじゃ写真映えしないでしょう。これも、さっきのも全部ボツよ。プロならちゃんと仕事して」
 麗華はファイルを小脇に抱え、立ち上がった。
「来週また仕切り直しましょう。頼んだわよ」
 背中にじっとりとしたスタッフたちの視線を感じながら、麗華は会議室を出た。
「聞いたか?全部やり直しだと? 編集長は一体なにを考えてるんだ!」
 ドアごしにコーディネーターの不満げな声が聞こえてくる。
「……文句を言っても仕方ないわ。彼女は姫川グループのお嬢様だもの。言いつけを守らなかったら姫川社長に叱られるわよ。俺の娘をいじめるな、って」
 女性スタッフが嫌味な言い方でコーディネーターを慰めていた。
(こらこら、全部聞こえてるわよ……っていうか、これ、絶対にわざと聞かせてるよね)
 嫌味で鬱憤を晴らすような連中に付き合う暇はない。
 麗華は己を鼓舞するようにハイヒールを鳴らし、自分のデスクに向かって歩き始めた。
 しかし続けて聞こえてきた男性スタッフの声に歩みを止める。
「あーあ。結局うちは『氷の女王』のワンマン雑誌だよな。なんかやる気がそがれるっつーか」
(はぁ? 『氷の女王』? それから『ワンマン雑誌』ですって……?)
 そう呼ばれていると知っていたはずなのに、直接聞くと意外なほどカチンときた。
 麗華はくるりと体を返し、会議室へと引き返した。
(ワンマンにならざるを得ないのは、あんたたちが無能だからでしょ!)
 それくらいのことは、言ってやろうと、ドアノブに手をかけた時、
「言いたいことがあるなら、本人に直接言えばどうですか? なんなら俺が伝書鳩《でんしよばと》になりますよ」
 妙に説得力のある、落ち着いた男性の声が聞こえてきた。
(烏谷《からすだに》だ……)
 麗華はドアノブから手を離し耳をすませた。
「さぁ、誰からでも順番にどうぞ」
 抑揚のない、ぶっきらぼうとも言える話し方。
 なのに、なぜか秘書の烏谷は、いつも不思議と人との軋轢《あつれき》を生まない。
 自分でもそれがわかっているから、言葉足らずな麗華をカバーするために、会議室に残っているのだろう。
 案の定ざわめきはぴたりと止まった。
「伝言はないようですね。じゃあ後は頼みますよ」
 近づく靴音に麗華は慌ててドアの前から離れた。追いつかれないように足を速める。
 しかし、すぐにドアが開き、
「あれ、編集長」
 ほんの少し歩いたところで、あっけなく彼に見つかってしまった。
「今の話、聞いてました?」
 烏谷はこちらに近づきながら、親指を後ろの会議室に向けた。
 聞いてない振りをしようかと一瞬思った。
 だけど嘘《うそ》をついても、きっとこの男には見抜かれてしまう。
「『氷の女王』? まあ、あれだけ大きな声ならね」
 麗華は眼鏡をシャツの襟元に挿すと肩をすくめた。
「あいつら、愚痴でストレスを解消してるんですよ。まぁ、言われなくてもわかってるでしょうけど」
 烏谷はどうやら慰めてくれているらしい。
「別に気を使わなくていいわ。ぴったりなあだ名だと思うわよ。そういえば私、十年くらい泣いたことがないの。きっと体も心もかちかちに凍りついているんだと思うわ」
 烏谷は少し驚いたようだった。
「泣いたことがない? 珍しいですね」
「そんなに不思議? 烏谷は泣くの?」
 肩を並べて歩きながら、麗華は背の高い彼の顔を仰ぎ見た。
「ドラマ見てよく号泣してます。悲しいシーンとかグッときませんか」
「そもそもテレビなんて見ないもの」
「転んで怪我しても泣かないんですか?」
「ええ。でも、大人が転ぶことなんてある? あなた、例えが変だわ」
 麗華は笑った。
「そうですね……じゃあ……失恋した時はどうですか? さすがにそれは泣くでしょう」
 さりげない言葉。
 だけど最初から準備していた言葉だとわかった。
 麗華の顔から笑みが消える。
「それこそ全然泣けないわ。悔しいだけよ。ねえ、あなた、なにが言いたいの?」
 麗華は烏谷を睨《にら》みつけた。
「バレましたか」
 烏谷は苦笑し、
「実はお聞きしたいことがあるんですよ。今からデスクにお伺いします」
 麗華の顔を覗《のぞ》き込んだ。
「明日にしてくれる? 忙しいの」
 麗華はそう言って長い前髪をかきあげた。
 どうせなにを言われるかわかっている。鬱々とした気分を引きずっている今、面倒なことは後回しにしたい。
「会議が二時間早く終わったんだから、時間はあるでしょ」
 烏谷はそう言うと、麗華より先に廊下を歩き始めた。
 
 烏谷真也《しんや》。二十九歳。
 彼はもともと麗華の父、姫川龍之介《りゆうのすけ》の第一秘書だった。
 老舗服飾ブランド『モード姫川』のオーナーである龍之介が、突然ファッション雑誌を創刊し、初代編集長に娘の麗華を指名したのは、一年前の出来事である。
 父親譲りの洋服好きで、ショップではカリスマ店長と呼ばれた麗華だが、出版に関してはまるで素人である。
 そんな彼女のお目付役に、龍之介は秘蔵っ子の烏谷を差し向けたのだ。
 
 烏谷は規格外に有能な男だ。
 優れた実績と行動力、東大卒という堅実な学歴は、まさにエリートと呼ぶにふさわしい。
 加えて烏谷には飛び抜けたルックスという、ファッション業界には得難い資質が備わっている。
 毎月大勢のメンズモデルを見ているが、烏谷を前にすると誰もが色あせて見えるほど。
 烏谷という「有能な歩く広告塔」とカリスマ店長だった麗華の知名度が呼び水になり、プリンセスリバーは創刊一年で、月刊十二万部の人気雑誌へと成長した。
 未曾有の出版不況の中、これは偉業と言っていい。
 
 烏谷は麗華の優秀な右腕であり、プリンセスリバー随一の営業マンでもあった。
 社交に疎い麗華は、烏谷のそつのないコミュニケーション能力に随分助けられている。
 でも麗華は彼が苦手だ。
 向かい合うと、なぜか小馬鹿にされている気がして、つい張り合うような言い方をしてしまう。
 第一印象の時に感じた、激しい苦手意識が、パートナーとして丸一年過ごした今も、麗華の心に暗い影を落としているのだ。
 
 初めての顔合わせは、都内の小さなカフェだった。
 打ち合わせの間中、彼は相槌《あいづち》を打つばかりで、ろくに口をきかなかった。
「……私からは以上よ。何か質問はある?」
 最後にそう尋ねた時、彼の口から出てきたのは、ふざけているとしか言いようのない言葉だった。
「編集長って、美人ですよね。今付き合ってる男、います?」
 とても自然な言い方だったけど、それまでの会話とは全然繋《つな》がらない。
「恋人ならいるわよ。この年なら当たり前でしょう」
 戸惑いながら答えると、
「それは残念。フリーだったら俺と付き合ってもらおうと思ったのに」
 そんなセリフが返ってきた。
「ちょっと……! からかわないでよ……!」
 父親に紹介された仕事上のパートナーが、飲み屋で女を口説くみたいな軽い言葉を口にしたことに、麗華は激しく動揺した。
 だいたい、こんな綺麗《きれい》な相手に自分の見た目を褒められても、嫌味にしか聞こえない。
 烏谷は驚いたような表情で、麗華の顔を覗き込んできた。
「あれ? 編集長、なんか、顔が赤いですよ」
「え……?」
 そう言われて、麗華は慌てて頬に手をやった。
 信じられないくらい熱い。全身の血が一気に顔に集中していたみたいだ。
 意外な反応だったらしく、烏谷はまじまじと麗華を見つめ、
「へーえ」
 なぜか嘲るようにくすりと笑った。
(この人、笑った……!)
 何か言い返してやろうと思ったのに言葉が出ない。
 恥ずかしさと気まずさを押し隠し、麗華はアイスコーヒーを一気に飲み干した。
「編集長って可愛いですね。なんか楽しくなってきたな」
 しれっとした態度でそう言った、あの時の笑顔は、今でもくっきりと麗華の頭に焼き付いている。
(舐《な》められてる……!)
 女をいきなり口説くような男は信用できない。
 あの時灯った警戒信号は、今も点滅し続け続けている。